前回のブログでは1996年に行った古い実践の中から、三角形の外接円を描くプログラムについて紹介しました。この記事の肝は、パソコン上で任意の三角形の外接円を描くプログラミングの中に、高校数学で学ぶ三角比の公式がほぼすべて網羅されているということです。当時私は「空間における6つの結合公理がデザルグの定理一つの中にまとめられているということと同じように、三角比の内容を消去したものが外接円を描くプログラムなのだ!」などと欣喜雀躍した覚えがあります。まあ、少し大げさな話ではありますが、でも、学んで得た知識を俯瞰したり活用するためのひとつの方法として、このようなプログラミングは有効な手段ではないかと思うのです。 さて、では今回もそのような内容について書いていきたいと思います。これも前回同様、1996年にある雑誌に寄稿した記事のもので、空間図形をパソコン上にどうやって描画するかというものです。空間図形の把握にはパソコンの利活用が有効だと思いますが、逆に空間図形をパソコンに図示するためのプログラムを考えることで数学の有用性を実感しようという話しであります。古い内容ですがおつきあいいただければ嬉しいです。