東大文系数学添削講座より② 解と係数の関係と漸化式

今回は、2次方程式の解と隣接3項間漸化式に関する問題を取り上げてみたいと思います。具体的に扱う東大の過去問は次のものです。

問題を解く前に・・

この問題を解く前に、当時生徒と交わした会話をもとに、ポイントを以下にまとめておきます。

例えば2次方程式  を考えます。

この方程式からどのような問題を作ることができるでしょう。

まず考えられるのは、解の公式で解を求める問題。それから解と係数の関係から、解の和と積を求める問題。さらに、対称式変形を利用して

を求めていく問題などが考えられますね。
さて、今  とおきます。
すると、 とできることから
すなわち、 という隣接3項間漸化式ができあがります。

この漸化式を利用すれば、anの偶奇や、1桁目の値を追いかけていくことができます。

ところで、 から一般項を求めるとき、
 などを利用して解くのですが、結果として、
となることがわかりますね。
最後に、 について補足します。
 とおくことができますが、このとき、
 とおけるのがポイントです。

証明の肝は、

 から、
 とするところです。

このことから、

 となり、
 は、初項  公比   の等比数列になることがわかり、
 が得られるのです。

では、それぞれの問題について、ホワイトボードにまとめた解説を以下に示していきましょう。