ストローを使った関数の重ね合わせを可視化する教具があります。写真のように、ストローをテグスに通して、棒グラフ的に関数を表現します。上の段の赤のストローで表される関数と下の段の緑のストローで表される関数は輪ゴムによって遮られています。この輪ゴムを緩めると、上の段のストローが落ちて、関数の重ね合わせができるわけですね。
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左の図の緑のストローで表される関数は
赤の関数は
という、緑の関数をy軸に関して対称移動したものです(y軸は中央にあるとします)。
輪ゴムを緩めて上の段のストローを落とすと中央の写真のようになりますね。これは、カテナリ(懸垂線)といわれるグラフです。上の右の写真にあるように、チェーンを下げてみるとピッタリとグラフに重なります。
さて、このストロー教具で三角関数の合成
を説明することができます。下段と上段にサインとコサインのグラフを配置して、ストンと落とすと、振幅と位相はずれますが周期が変わらないサインカーブができることが見えるわけですね。
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ところが、この教具を作っていたある人がサイン・コサインのグラフのスタート地点を間違えてしまい、写真のように、位相をずらしてしまいました。
つまり、
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をやってしまったわけですね。
失敗作だと思っていたのですが、試しにこれを重ね合わせてみると上の写真の右のようになりました。ちゃんとサインカーブになるんです!
なぜでしょう。右にその説明を書きましたのでご覧ください。まさに怪我の功名。三角関数の和積公式説明器ができたのでした。
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