ハノイの塔というよく知られたパズルがあります。バーにくし刺しになっている何枚かの円板を、他のバーに移動するというパズルです。一度に移動できる円板は1枚だけで、小さい円板の上に大きい円板を乗せてはいけないというルールです。例えば下図のように、左端のバーに3枚の円板が積み重なっているハノイの塔を右端に移動するには7手かかります。これが最小の手順です。
さて、もう20年以上前になりますが、ハノイの塔の音楽というものを考えたことがありました。昔のホームページに書いておりましたが、今回このブログであらためて紹介したいと思います。ハノイの塔の音階の作り方は簡単です。次のようなルールで行います。(上の図を参照してください)
① 最初の音をA(ラ)とする。
② 円板が右隣に移動するとき半音(短二度)上昇する
③ 円板が左隣に移動するときは半音下降する。
④ 円板が一つとばしで右に移動するときは全音(長二度)上昇する
⑤ 円板が一つとばしで左に移動するときは全音下降する。
すると次のようなスケールができあがります。全音より大きい音の変化が無いので、うねうねとした音階になりますね。
この手法で6枚のハノイの塔で作ったのが次の楽譜にあらわされた曲です。16小節64音の音階(時系列)になります。無調性なのですが、モーダルなバッキングをつけてみました。
上のMIDIファイルが開けない方もいるかもしれませんので、作る過程の動画を作って公開しています。こちらの方をご覧いただければこのブログに書いてあることが概ねわかると思います。
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